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[赤松の伐木に至るまで][ 1/3]恐怖!ジャイアン現る!

2017/03/10

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折れた赤松がいとも簡単に屋根を突き破り僕の脳天をも潰してしまう、そんなストーリーが頭の中で出来上がっていたのです。

day12 (1)
以来、家の前を通る人がいたら、挨拶がてら家の赤松について相談することが多くなりました。

倒れた赤松に家を壊されたという実体験や、業者に頼んで伐採・伐木をした人の話、どこどこで赤松が倒れたという話など、有益な情報を沢山得られました。

[住民情報のまとめ]

・家の赤松を見て、「早いところ切った方が良い」という人が8割、「ここの赤松は元気だから大丈夫だろう」という人が2割といったところ

・赤松が倒れる原因は寿命か、松食い虫に入られた場合、または寒冷地では凍ってしまって折れることもあるらしい

・木を切るにはロープやワイヤーで引っ張り、チェーンソーで根本から倒す方法と、クレーンで吊って切る方法、木に上って、上から切り落としていく方法があるらしい

 

何の知識もない状態から、情報を集めつつ問題を一つ一つクリアしていく作業はまるでバックパッカー時代、宿に置いてある「情報ノート(※誰でも自由に書き込める掲示板のような役割)」を見たり、逆方向で旅を進める旅人と情報交換をしながら自分の旅を進めていく感覚と似ていました。

ずっと旅の中で生きたいという夢を諦め就職し、それも辞めて辿り着いた小屋暮らしですが、今の生活は不思議と旅をしていたあの頃と近い感覚があり、それがとても不思議だと思いました。

倒れた赤松があると聞けば見に行き、業者に頼んで切って貰うという人があれば見学に行かせてもらいました。

また、寿命松くい虫かは分かりませんが、実際に倒れた赤松を見たのは2回。共に梅雨時期でした。2本とも表皮は腐っており、切断面を見たら、多少スカスカしていました。

業者に頼んで伐採・伐木したときの費用

面白いことに、クレーンを使う伐採・伐木方法を選んだ方以外は皆、作業を都会からの移住者に頼んでいました。同じような境遇の人の方が頼み易いのかな?この時はこの程度に思っていました。

ケース①:クレーンで吊って伐採・伐木

松食い虫に入られた3本の赤松をクレーンで吊り、チェーンソーで伐木します。切った赤松も業者に引き取ってもらいます。

クレーンのオペレーター、チェーンソーで切る人、トラックで赤松を運ぶ人、合計3人の職人さんが来ていました。

手際は素晴らしく、あっという間に作業は終わりました。

[総額15万円]

ケース②:木に登って伐採・伐木

木に登り、上部から順番に切り落とします。

3本の木を切りましたが、2日間掛かりました。日当は2万円です。

[総額4万円]

ケース③:ワイヤーで引っ張り伐採・伐木

ワイヤーで引っ張り、チェーンソーで赤松を20本以上切った人のケースです。誤って屋根に穴を空けてしまったらしく、ディスカウントして貰ったと言っていました。

この現場には行っていませんが、伐採・伐木を頼んだ本人に聞いた話です。

[総額25万円]

家の場合で考えると…

僕の家には赤松が50本以上生えています。既に家も建っています。仮に「ケース③」で考えても、全部切るなら、50万円は必要になる計算です。

しかし、既に小屋が建っているので、クレーンを入れなくては切れそうもない赤松も数多くあるように思います。相場を鑑みると、敷地の赤松を全て切って50万円なら安い、となるのかもしれません。


途方に暮れるというよりは、はなから業者に頼んで切ってもらう選択はなさそうだと思いました。

ある程度情報を集めた僕は、伐採・伐木に関するお勧めの本を借りて勉強したり、インターネットで検索したりして、自分で赤松を伐採・伐木することを前提に行動を始めました。


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この本はとても為になりました。
この本を読むと、自分でも伐木出来る気分になるので、読んだ後には必ずインターネットで伐木時の事故情報を検索し、バランスをとっていました。


業者に頼まないとしても、伐採・伐木する為には今持っているチェーンソーよりも、排気量もガイドバーも大きなものが必要になるだろうし、ワイヤーにしろ、ロープにしろ、木登り器になるにしろ、少なくないお金が掛かることになるので、のんびりと構えることにしました。



共に木登り器のイメージ画像です
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そうこうしていると、定年を迎えてからログハウスに住み着き、林業で働いたこともあるという方と、幸運にも知り合うことがありました。

とても活発な方で、面倒見も良い人らしく、

「俺、木切れるぞ」
「チェーンソーでもチル※でも何でもあるからいつでも貸してやるぞ」
※チル=チルホール:ワイヤーで木を引っ張る道具。高価。

と、仰ってくれました。



チルホールのイメージ画像
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しかし、僕はあまりお金を持っていないので、幾らでお願い出来るのかは聞かず、道具を貸して貰うことも、使い方の分からない今の自分には到底扱えないだろうと思いました。

これは命に関わる作業でもあるので、不安だったのです。

僕は誰かのお手伝いは出来ても、人にお願いすることがどうも苦手なのだと分かりました。

「困った時はお願いします」

と言って頭を下げるだけで精一杯でした。

 

ジャイアン現る!

そんなある日、、

庭で作業をしていた時のこと、隣の敷地に軽トラが止まりました。
中からガタイの良い40歳代くらいに見えるの男性が降りて来ました。

レスラーみたいな人が来たなぁと見ていると、

「ねぇー、境界線どこーー!?」

なんと僕に話し掛けて来たのです。

僕は作業の手を止め、その男性の元へ降りてゆき、

「境界の杭はここですね」

と教えました。

すると男性は、何故かその杭を蹴りつけながら、、

「俺さぁ、隣の農作業小屋周りの赤松切れないか頼まれたんだけどさぁー、あんたんとこも凄いね。これどうすんの?」

家の赤松を見上げながらそう言うのです。

横柄な態度のその男は、「ジャイアン」みたいな奴だと思いました。


実は家の隣には少し大きめの農作業小屋があって、重機の駐車場として使われています。
朝と夕方にトラクターなどを停めに何人か地元の方が使っていたのです。

初めの頃は、目が合えば挨拶をしていたのですが、どうも相手は迷惑そうだと感じたので、自然と疎遠になっていったのです。


僕は、

「いやぁー、赤松林に家を建てることが危険だなんて考えもしなかったので、僕も困っていたんですよ。」

ジャイアン

「昔さぁ、この農作業小屋の屋根にお宅の松が倒れたことがあってさ、その時俺が倒れた松を切ったんだけど、その時は30万円くらい修理に掛かったんだぞ。あんたそれを払えるの?」

あからさまにプレッシャーを掛けて来ました。

僕は、

「いま僕も木を切る勉強してるんですよ。やっぱりチルホールっすかね?」

ジャイアン

「あんた、木切ったことあんの?チルとか揃えるのに20万くらい掛かるんだぞ。」

「自分で切るなんて無理なんだから、ここの農作業小屋の人と相談してさ、一緒にクレーン借りて切った方がいいんじゃないの?」

「あんたのその小屋に当たらない様に切るんじゃ大変だから、一旦潰しちゃってさ、赤松切ってからまた建てた方が安上がりだぞ」


ジャイアンは最後まで杭の場所から動かず、僕にプレッシャーを与え、去って行きました…


ジャイアンのイメージ画像
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通常、伐採・伐木を依頼された人だったら、敷地内に入って行って現場の赤松を近くで見る必要があったのではないかと、後になり不思議に思いました。

少なくともその時の僕は、サンドバック状態になったボクサーがなんとかゴングに救われ、ヘロッヘロでセコンドの待つコーナーへと向かうような状態でした…


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